パチンコのトレンドは年々変化しています。最近は普図抽選を使用したRUSHを搭載した台が増えてきました。
今回は、確変、V確変、1種2種、普図抽選について、メリットとデメリットを見ていきましょう。
こちらを覚えれば「なぜこの台は普図抽選なのか」「この台はこういった仕組みだったのか」といった雑学を手に入れられるはずです。
まずは、V確変でない確変機です。代表的な台としては「P大海物語5」などです。
確変とは、確率変動の略で、その名の通り大当り確率が変動することを指します。
通常時は1/319などの低い確率で大当りを抽選し、確変大当りを契機に大当り確率を1/40などにして、連チャンさせやすい状態を作ります。
確変機というと、次回の大当りが確定している、いわゆる「電サポ次回まで」のような意味もありますが、この確変も回数を限定し、次回を確定させないことが可能です。
次回が確定しない確変の代表的な例は「Pとある魔術の禁書目録」などの100突タイプです。
メリットV確変でない場合、確変の割合を変えることができません。大海5はいかなるときも確変割合は60%です。
このデメリットは、STタイプの台であってもRUSHが100%突入であれば問題がない(左打ちでも右打ちでも確変割合を100%とする)ため、100突のロングST機はこのシステムであることが多いです。
V確変とは、確変スペックの1つで、V入賞させることで確率変動の条件を満たす機種です。代表的な台は「Pエヴァンゲリオン未来への咆哮」など、ロングSTタイプで100突でないものです。
大当り時、アタッカーの内側にあるV入賞口を玉が通過することで、確変の権利を得られるようになっています。
大当り中の特定のラウンドでV入賞口が数秒間開放されます。打ち出しをやめないよう、画面にも「Vを狙え!」といった表示がされることが多いですね。
メリット先ほど確変で説明したように、大当り時の確変割合は常に一定でなければなりません。エヴァの場合は、電チューが100%確変大当りですので、ヘソも100%確変大当りです。
しかし、その一部、エヴァの場合は通常大当りである31%の大当りは、V入賞をすることができません。
確変大当りなのでV入賞口が開放されるタイミングはありますが、玉を入れることができないタイミングで開放されるため、確変の権利を得ることができないのです。
これにより、通常時と右打ち中で確変割合を変えることができるようになっているのです。
「なんでVを狙わなきゃいけないいんだ」というのは、「右打ち中の大当りの確変割合を上げるため」と考えていただければと思います。
また、確変・V確変共通で、確変中(高確率中)の大当り確率は、通常時の1/10より軽くなってはいけないという規定があります。
1/319のミドルスペックであれば、1/32程度が限度になります。そのため、V-ST機ではシンフォギアや源さんのようなショートSTを実現することはできません。
1種2種混合機というのは、台の大当りシステムの種類ですが、基本的にはRUSHの仕組みとして捉えて問題ないです。代表例は「シンフォギアシリーズ」や「P大工の源さん 超韋駄天」などが挙げられます。
1種というのはデジパチのことで、2種というのはハネモノのことですが、今回はこの辺りは深くは踏み込みません。
1種2種混合機とは、大当りと小当りの両方が搭載された機種のことと考えてください。小当りをした場合V入賞口がパカパカと開き、そこに玉を入れられれば2種大当りとなります。
一応例外として、右打ち中V入賞できないが出玉を得られる小当りを搭載している「P真・一騎当千」や、小当りの一部でV入賞できず時短が終了する、転落スペックの「P機動戦士ガンダムユニコーン」などもあります。
そして、小当りはヘソと電チューで割合を変えられるため、右打ち中のみ大当り確率を引き上げることが可能になります。
1種2種混合機は確変は搭載していない(搭載することが非常に難しい)ため、1種大当りの確率は変わりません。右打ち中は確変ではなく時短となります。
したがって、通常確率での1種大当りと、小当りから発生する2種大当りを合わせたものが右打ち中の大当りとなるわけです。
メリットなんといっても1種2種混合機のメリットは、実質大当り確率を軽くできることで、1/1の機種(1種大当りでない変動が全て小当り)も多数あります。
これにより、「P牙狼 月虹の旅人」をはじめとする超高速で大当りが連続する台ができるというわけです。
V確変との違いとして、小当り時にV入賞できなかった場合、2種大当り権利と時短の両方が消滅することがほとんどです。
画面にも注意が出ることが多いですが、指示に従い、V入賞ラウンドは玉の打ち出しを忘れないようにしてください。
開放は合計1.8秒以内という決まりがありますが、短時間での開放を複数回繰り返すことで打ち出しが少し遅れても入るようになっています。逆に1発だけ打っても入らないことは多いので打ちっぱなしにするのが無難です。
1種2種混合機は、確変と比べゲーム性が広げやすいです。STの場合、確変であれば高確率回数と電サポ回数をいじる必要がありますが、1種2種であれば電サポ回数をいじるだけでいいのです。
そのため、次回が確定する「時短10000回」の振り分けで3000発を搭載したり、時短回数を変えて2段階ラッシュを搭載したりといったことが無理なく実現できます。
また、右打ち中は時短、つまり低確率での変動という認識なので、遊タイムまでの規定回数が減算されます。「P織田信奈の野望 全国版」では遊タイムの発動条件は低確率500回ですが、RUSHは時短100回+残保留4個のため、RUSH後396回で遊タイムが発動します。
さらに、右打ちは小当りが高確率で発生するため、遊タイム突入時点で大当り濃厚とすることが可能です。小当りを搭載していない機種の場合、遊タイムは最小でも2.2%程度駆け抜ける可能性があります。
ただし、1種2種は「通常大当りは時短100回」を搭載することが難しいです。
「P乃木坂46」では非電動役物を使用し、右打ちでヘソと同じ特図1といわゆる右打ちの特図2の2種類を搭載することで、通常大当りでの時短50or100回転を搭載しましたが、非電動(アナログ)であることもあってか、特図1時短中に特図2時短のチューリップが開くバグがあり問題となりました。
そのため、シンフォギアのように時短回数を減らして突破型にするか、源さんのように時短なしにするかという選択となり、通常大当り後の挙動が淡泊になりがちです。
最後に普図抽選です。仕組み上、1種2種混合機のうちの1つとなります。様々な種類があるので紹介しますが、機種としては「Pとある科学の超電磁砲」を挙げておきます。
普図(普通図柄)とは、電サポの開放を行う図柄で、特定の図柄が揃った時に電サポの開放を行います。スルーと呼ばれる箇所(普図作動ゲート)を通すか、特定の入賞口(普図作動口)に玉を入れると抽選されます。右打ちしていれば普通に入るので特に気にする必要はありません。
普図抽選の仕組みとしては、次のようになります。
また、普図の確率は状況によって変更できます。(確率の変動と電チュー開放時間振り分けで確率変動がありますが、ここでは一まとめにしてお話します)
メリット1番のメリットは、右打ち中に大当り確率を変動させられることです。
「P真・北斗無双 第4章」では、ヘソでの通常大当り時は100回の普図抽選で1/288.7、確変大当り時は100回の普図抽選で1/70.7を抽選しています。さらに、3000発の2回目以降はさらに高確率、恐らく1/1で当選し電サポが開放されるため、シームレスに大当りをつなげることが可能です。
また、普通の時短と異なり確率を下げることも可能で、「Pフィーバー機動戦士ガンダムSEED」では通常大当り時の普図当選確率は1/601となっています。
最近多い、「3000発時はX%で1500発を上乗せループ」という仕様については、1種2種のロング時短でも可能ではありますが、普図抽選であれば、当選確率を極端に上げて大当り間の変動時間をほぼ無くすことで、よりシームレスな演出で実現することができるようになっています。
また、特図2でゲーム性を拡張することが可能です。「Pとある科学の超電磁砲」では、普図当選によって電チューに3つ保留を入れることが可能で、その振り分けによって600発~4500発の大当りが発生します。
「P緋弾のアリア 緋弾覚醒編」では、VASTという名称で、電サポ大当りの一部でロング変動が発生し、その間に普図抽選を受けることができます。ここで当選した場合は電サポに保留を追加でき、大当りのストックを得ることが可能です。
他のタイプでは実現不可能、あるいは実現が難しい仕様を搭載できる普図抽選ですが、デメリットもいくつかあります。
まず、大当り振り分けが普図抽選時点では確定しないことです。1種2種の小当りは、V開放パターンによって、小当りが確定した時点でラウンド数を決定することが可能ですが、普図抽選では電チューに玉を入れるまで振り分けが確定しません。
ST回数リセットのない超電磁砲のような台では、普図当選時に液晶上図柄が揃うことが一般的ですが、その段階では電チューが開くことしか確定していないのです。
つまり、「特定の演出発生で6R以上」「7図柄はMAXラウンド」のような演出を作ることができません。
また、時短と異なり残保留がないため、「残保留で当たるかも」といったドキドキは味わえません。抽選回数を104回にして残保留の演出を出すことは可能だと思います。
以上、確変、V確変、1種2種、普図抽選について説明していきました。
規則の改正を契機に、パチンコのスペックも多様化しており、分析のしがいもあります。新しいタイプは流行らなかったり、場合によっては失敗してしまうこともありますが、昨今ではリゼロ鬼がかりやアズールレーンのように少し複雑な仕様でもヒットする機種もあります。
新しいタイプの台が出てきた際には、新しいというだけで毛嫌いせずに、どのような仕組みなのか、そのような仕組みによってどういったメリットがあるのか、について考えてみることをおすすめします。
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